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IELTSスピーキングの発音: バンドの上限を決めるのは「聞き取りにくい単語」

IELTS公式の採点基準が発音とアクセントについて実際に述べていること、バンド5と7に独自の記述がない理由、そして自分の明瞭さを損なっている単語の見つけ方。

結論

発音は、ネイティブにどれだけ近く聞こえるかではなく、試験官がどれだけ楽に理解できるかで採点されます。 公式の採点基準は、多くの受験者が恐れていることの逆を書いています。バンド9では “Accent has no effect on intelligibility”(アクセントは聞き取りやすさに影響しない)です。

多くの受験者をバンド6に留めているのは、アクセントではなく個々の単語についての一文です。受験者はあるバンドを取るために、その水準の良い特徴を「すべて」満たす必要があるため、繰り返し不明瞭になる数語があるだけで、リズムやイントネーションが良くても発音のスコアは頭打ちになります。

発音はどう採点されるか

IELTSスピーキングは4つの基準で採点されます。流暢さと一貫性、語彙力、文法の幅と正確さ、そして発音です。発音はIELTSスピーキングの4つの評価基準のひとつで、それぞれがスピーキング点の4分の1を占めるため、総合バンドに対してはおよそ16分の1に相当します。

公式のスピーキング採点基準の末尾にある2つの注記が、準備の仕方を変えます。

(i) A candidate must fully fit the positive features of the descriptor at a particular level.

(ii) A candidate will be rated on their average performance across all parts of the test.

(i)は「その水準の良い特徴を完全に満たさなければならない」という意味で、この記事の大半はその帰結の話です。(ii)は「試験のすべてのパートの平均で評価される」という意味で、パート1の短いやり取りもパート2の長いトークと同じ尺度で採点されます。採点されない準備運動のセクションはありません。

アクセントはIELTSスピーキングのスコアを下げるか

下げません。採点基準がアクセントに触れるのは、楽に聞き取れる話し方になった時点でアクセントは問題にならなくなる、と述べるときだけです。

バンド9:

Can be effortlessly understood throughout.

Accent has no effect on intelligibility.

バンド8:

Can be easily understood throughout.

Accent has minimal effect on intelligibility.

文言をよく読んでください。「アクセントが少ない」とは書いていません。「アクセントが聞き取りやすさに与える影響が最小である」と書いてあります。母語のアクセントが強くても、聞き手が苦労なく追える話し手はこの記述に当てはまります。アクセントは軽いのに回答の要となる名詞を誤って発音する話し手は、当てはまりません。

これは聞き取りやすさとアクセントで扱っている区別そのもので、IELTSはそれを文書で明示しているにすぎません。他の試験機関も口にしないだけで同じ立場です。TOEFLのSpeaking採点基準ケンブリッジの評価尺度TOEIC Speakingのレベル記述のどこにもアクセントは出てきません。採点基準のどこにも優遇される英語の種類は出てきません。基準が名指ししているのは聞き取りやすさであって、目標とすべきアクセントではありません。

なぜバンド7には発音の独自記述がないのか

バンド7の発音記述は、これで全文です。

Displays all the positive features of band 6, and some, but not all, of the positive features of band 8.

つまり「バンド6の良い特徴をすべて示し、バンド8の良い特徴を一部は示すが全部ではない」。バンド5も同じ書き方で、バンド4と6の橋渡しになっています。奇数バンドは独立した水準ではなく、両隣の偶数バンドのあいだの隙間です。

これを注記(i)と組み合わせると、多くの受験者が見落とすルールが出てきます。バンド7はまずバンド6を完全に満たすことを求めるので、土台がきれいになるまで天井は動きません。バンド6の特徴がひとつでも欠けているあいだは、バンド8の特徴を足しても何も得られません。

だから作業すべきは土台です。バンド6の全文:

Uses a range of phonological features, but control is variable.

Chunking is generally appropriate, but rhythm may be affected by a lack of stress-timing and/or a rapid speech rate.

Some effective use of intonation and stress, but this is not sustained.

Individual words or phonemes may be mispronounced but this causes only occasional lack of clarity.

Can generally be understood throughout without much effort.

バンド6は、すでに誤発音を許容していることに注目してください。バンド8も “occasional lapses”(ときおりの乱れ)を認めています。この尺度は無傷の記録を求めていません。求めているのは頻度とコストの管理です。バンド4では単語が “frequently mispronounced, causing lack of clarity”(頻繁に誤発音され、明瞭さを損なう)とされ、“patches of speech that cannot be understood”(理解できない箇所)が生じます。バンド6では同じ誤りが “only occasional lack of clarity”(ときおり明瞭さを欠く程度)にとどまります。

4と6の差はそこにあり、それは単語の数で測られています。

試験官が聴いている4つの音声的特徴

採点基準は phonological features という語を使います。受験者が「発音の要素」と呼んでいるものです。4つが名指しされており、練習のしやすさは同じではありません。

チャンキング(意味のまとまり)。 語を意味の単位にまとめ、その境目でポーズを置くこと。バンド4は “some acceptable chunking” どまり、バンド6は “generally appropriate” です。個々の音というよりフレージングの習慣なので、比較的速く改善します。まとまりの内側で何が起きるかは連結した話し方で扱っています。

リズムとストレスタイミング。 バンド6はリズムを損なうものを2つ名指ししています。ストレスタイミングの欠如と、速すぎる話速です。2つめは二度読む価値があります。流暢に聞こえるようわざと速く話す受験者は多いのに、記述はそれを発音上の問題として扱っているからです。英語のリズムを参照してください。

イントネーションとストレス。 バンド6は “some effective use of intonation and stress, but this is not sustained”。バンド8はその逆で “Can sustain appropriate rhythm. Flexible use of stress and intonation across long utterances, despite occasional lapses” です。効いている語は sustain です。この基準が本当に試されるのはパート2の2分間のトークであって、一文の回答ではありません。まずは単語のストレスから。

個々の単語と音素。 記述が質ではなく数で追っている唯一の特徴です。

このうち3つは文をどう届けるかという性質で、意図的な練習を一週間すれば動きます。4つめは違います。うまく出ない具体的な単語のリストであり、単語単位でしか直せません。そして受験者をバンド6に留めているのもこれです。繰り返し出る一語があるだけで、その水準を「完全に」満たせなくなるからです。

明瞭さを損なっている単語を見つける

自分の不明瞭な単語をその場で聞き取ることはできません。だからこそ、録音せずに何か月も練習した人ほど伸び悩みます。先生なしでもIELTSの発音は伸ばせます。先生の役割を、録音と「聞き手が聞き取るのに苦労した単語はどれか」という一点の問いに置き換えるならば。

手順:

  1. 練習用ドリルではなく、実際の回答を録音する。 仕事、出身地、余暇についてのパート1の質問を3つ、それにパート2の完全なトークを1つ。ドリルは集中しているときの実力を教えてくれます。回答は負荷がかかったときの実際を教えてくれます。
  2. 一度だけ再生し、聞き返した箇所に印を付ける。 自分の単語を特定するために巻き戻したら、その単語を書き出します。それがリストです。
  3. 録音をまたいで繰り返し出る単語を探す。 すべての録音に出てくる単語は、あなた自身の語彙に結びついたものです。職種、都市、学位、週末にすること。そこには1語につき1時間かける価値があります。一度しか言わない単語にはありません。
  4. 単独ではなく文脈の中で直す。 単語だけ、次にその周りのフレーズ、最後に通常の速度で回答全体。ゆっくり単独で言ったときにしか出ない単語は、直っていません。

日本語話者にとって明瞭さを損ないやすい順に、代表的なものを挙げます。

  • thinkthreemonththrough無声 /θ/。/s/ に置き換わりやすい音です。
  • verydevelopadvantageavailable/v/ が /b/ に寄る。
  • live/leavefill/feelit/eat での短い /ɪ/長い /iː/ の区別。
  • ruralcareerresearchvariety英語の /ɹ/、そして /l/ との対立。
  • 語末の子音連結: askedtextssixthworlds子音連結を参照。

このリストを上から順に潰す必要はありません。潰すのは あなたの リストです。そちらのほうが短く、実際に言う予定の回答に直結しています。

Phonemaはこのループのために作られています。言いたい文を入力または貼り付け、録音すると、どの単語がはっきり出てどの単語が出なかったかが返ってきます。直すべき単語のリストが、汎用のシラバスではなく自分の回答から出てくるということです。処理はすべて端末上で行われるため、録音がスマートフォンの外に出ることはありません。詳しくは英語の発音を自分で確認する方法を参照してください。

IELTSのための4週間プラン

第1週: 基準となる録音を取り、聞き取りにくい単語を書き出す

パート1の回答を3つと、パート2の2分間のトークを1つ録音します。それぞれを一度だけ再生し、自分の単語なのに聞き返さないと分からなかった単語をすべて印を付けます。その単語をリストにします。この段階では何も直しません。

うまく聞こえるまで録り直したくなるのを我慢してください。第1週の目的は正直なリストであり、磨き上げた3回目のテイクからは得られません。

第2週: 単語をひとつずつ直す

いちばん多く出てきた4〜5語を取り上げます。まず単語だけを安定するまで言い、次にその単語が入るフレーズで、最後に回答全体の中で言います。通常の速度の文の中で生き残るまで、その単語は直ったことになりません。

4〜5語と聞くと少なく感じますが、バンド6の “occasional lack of clarity” の線を実際に動かすのがこの数で、一週間で届く範囲でもあります。

第3週: 速度を落とし、意味のまとまりで区切る

同じ回答を録り直します。単語ごとではなく、意味の切れ目でポーズを置きます。語尾が消えない速度をねらいましょう。バンド6の記述は、速すぎる話速をリズムを損なうものとして名指ししています。

使える確認法: その回答を書くとしたら読点を打つ場所に印を付け、そこだけでポーズを置きます。意味の境目でのポーズはコントロールとして聞こえます。フレーズの途中でのポーズはためらいとして聞こえ、流暢さの評価も下げます。

第4週: 2分間の長いトークで維持する

パート2の回答を丸ごと録音し、第2週と第3週で作ったコントロールが最後まで持つかを確かめます。バンド8は長い発話全体にわたる柔軟なストレスとイントネーションを求めるので、試されるのは最初ではなく最後の30秒です。

多くの受験者は、長いトークの最後の3分の1、内容を探しはじめたあたりでリズムと語尾を失います。したがってパート2の内容を多めに準備しておくことも、発音の練習の一部です。

発音練習が終わり、試験対策が始まる場所

発音は総合バンドのおよそ16分の1にすぎず、20秒で尽きてしまう回答をどれだけ明瞭に言っても救えません。残る3つのスピーキング基準、パート3の回答の組み立て方、キューカード前の1分間の準備、試験官に割り込まれる感覚。それらには別種の練習が要ります。

その部分については、私のもうひとつのアプリOralPrepがIELTSスピーキングの3パート全体を模擬し、4つの基準すべてで回答を採点します。発音練習では答えられない問い、つまり回答が十分に長く展開されているかを確かめるのにも役立ちます。

Phonemaはもっと狭い仕事をします。単語そのものを、ひとつずつ、明瞭さを損なわなくなるまで。どちらかを他方の仕事に使うのは、余裕のない準備時間の浪費です。

よくある質問

アクセント(訛り)はIELTSスピーキングのスコアを下げますか? 採点基準がアクセントに触れるのは、楽に聞き取れる話し方になった時点でアクセントは問題にならなくなる、と述べるときだけです。

IELTSのスコアに占める発音の割合はどれくらいですか? 発音はIELTSスピーキングの4つの評価基準のひとつで、それぞれがスピーキング点の4分の1を占めるため、総合バンドに対してはおよそ16分の1に相当します。

発音でバンド7に届くのがなぜ難しいのですか? バンド7はまずバンド6を完全に満たすことを求めるので、土台がきれいになるまで天井は動きません。

先生なしでIELTSの発音を伸ばせますか? 伸ばせます。先生の役割を、録音と「聞き手が聞き取るのに苦労した単語はどれか」という一点の問いに置き換えるならば。

どのアクセントを使うべきですか? いま持っているアクセントです。IELTSが採点するのは聞き取りやすさであり、試験の一か月前にアクセントを変えると、たいてい一貫性が上がるどころか下がります。

採点基準はIELTS公式のスピーキング採点基準から引用。あわせて IELTS scoring in detail も参照。

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